89．6.02(日) フィリピン29日目。チャリティクラブ活動へ参加。そして経済について。

本日の午前はチャリティクラブに参加してきました。

月に1度くらい活動しているようで、学校や幼稚園に行き、植樹をしたり、文房具や服などを配ったり、歯磨きの仕方などを教えたり、もちろん遊んだり、色々なことをしているようです。

今回は規模が一番大きかったようです。
植樹をする予定だったんですが苗が買えず、野菜の苗になりました。

家庭によって歯磨きをしたりしなかったりがあるので、紙芝居を作って仕方を教え、歯ブラシを配って直接指導します。
私は女の子2人を担当しましたが、2人ともすでに歯磨きを家庭でしっかりやっていてとても上手で、母親も誇らしそうでした。

最後に文房具と古着を配りました。
申込みがあった人数よりも数名多くて、余分にあった文房具も足りなくなってしまいました。
名前などを確認していないため、兄弟や他の子を連れて来ても分かりません。
なかなか難しいですね。

その後は時間の許す限り遊びました。

会場となった学校

フィリピンは経済開発も盛んにおこなわれており、経済も発展してきています。
急速に発展してきている分、貧富の差がとてつもなく広がっているのが現状です。
社会的な援助は経済発展の後に整備されてくるので、それはどこの国でも抱えてしまう問題です。


聞いたところ、フィリピン人の平均月給は8,000～10,000PHPほどだとか。

「フィリピン　月給　平均」
などでネットで検索するとたくさん情報が出てきます。

私たちが日本の数分の1で買えるから安いと思っていても、フィリピンの給料換算で考えると、感覚的には日本の数倍もする物価です。
私たちがよくお世話になったSMロザレスでは輸入食材が多く、値段も日本とあまり変わらないようなものも多かったです。
それを平気で買える人がたくさんいる一方で、人口9000万人を超えるフィリピンの多くの人たちは経済的にはかなり貧しい生活をしているのも事実です。

ただし、ここで勘違いしちゃいけないのは、経済的に貧しいから不幸ではないということ。
『経済的な裕福さ』と『幸福』はやはりイコールではないんです。
私たち外国人、それも経済大国の人たちが安易に語るべきものじゃないなと感じています。


ある時、先生と、「生まれ変わったらもう一度自分の国に生まれ変わりたいか」という話をしたことがあります。

その先生は、「大きな問題がたくさんあるけど、それでもまたフィリピンで生まれてきたい」と言っていました。

音楽やダンスを愛し、笑顔が素敵で陽気な人が多いフィリピン。
仕事についてアツく語ったり、国政を議論する真面目な人も多かったです。

もちろん、中には初対面では緊張しやすい内気な人もいたり、
時間にルーズな人もいます。

この国にはこの国の歴史があり、それは植民地化されたということも含めて、この国の人たちは受け入れて今を生きています。
今のままじゃいけない、自分たちが愛する母国を変えていかなければという意識も強く、入学した翌週に行われた大きな選挙では、国政に対する強い関心を感じました。

以前、独裁政権と言われていたマルコス政権は、聞いてみると、経済が安定していて良い時代だったという人が多くてびっくりしました。

政治家は、特に役職が高い人たちは豪邸に住み、高級車を乗り回している人が多いようです。

経済は良くも悪くも国を動かします。
そして政治は良くも悪くもお金を動かします。

日本も色々な事件があるし、私たちが知らないこともたくさんあるんだろうけど、比較的透明な方なのかな。
透明だから強力な力を持つ人が出なくなっちゃったのかな。
・・・よく分かりません。

とにかく、私たちはあと1週間、期間を延期しました。

日本の金額だと格安料金ですが、一人一週間分でフィリピン人の平均月給以上です。

英語が堪能で、VISAさえ取れれば（フィリピン人は外国へ行くときのビザを取るのが大変）どこでも働ける先生たちにとって、
子ども以下の英語力しか持たない私たちが、簡単に月給分を払ってしまう現状をどう感じているんだろう…

きっと、多くの先生たちは、本心から延長したことを喜んでくれ、一生懸命教えてくれると思います。

取りとめのない内容になりましたが、
何とも歯がゆい思いを抱きながらも、日本に生まれた幸運を感謝しながら、
今の自分にできることを今の自分なりにやっていこうと思います。